「光る君へ」」感想あれやこれ

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2024年大河ドラマ「光る君へ」が遂に最終回でした。
少し遅くなっちゃいましたが感想をば!

総観:好き嫌い言わず全部食べなさい!な要素てんこ盛り

登場人物同士の繋がりや政治ドラマ、恋愛模様が主だった。と思いきや、最後は戦もあって要素てんこ盛りじゃーんすごーいとなった。

そのため個人的には好きなところも無理…なところも色々あった。
別にドラマはエンタメなんだしもう観るのやめちゃえばいいんじゃないかなーと思うこともあったけれど、逆にじゃあ何で私はこのシーンやこの演出は好きで、この話の流れや演出に嫌悪を覚えたのか、せっせと考えるいい機会になった。
それと、以下に続く好きポイントもたくさんあって、何回か観るのをスキップした回があったものの最後まで興味深く視聴した。

久々に自分の嫌いなことともたくさん向き合うことになって、改めて私がエンタメに何を求めていて何から距離を置きたいのか考える良い機会にもなった。そういう意味では意義深い1年間にしてもらったとも思う。

くまふくの最推し:黒木華さん

初期の天真爛漫なお姫様からもう大好きで、無邪気な恋心でまひろをどんどん苦しめて窮地に追いやるところなんて痺れまくりだった。

道長と結婚して嫡妻となるも道長は倫子さまへ一途ではないことに苦しみ悩み、妾と水面下のバトルもしつつ、ままならないと思っていても現状を打破していこうとする志の強さがあったり、眼差しの強さもたまらん好きでした。
あと赤染衛門との会話がとってもほっこりで大好きだった!

もともと好きな俳優さんだけど、もっともっと好きになった。これが推しってやつ!とワクワクしながら黒木華さんの倫子さまいいよねー!と友達を語り合ったのも良い思い出。

他にも光る俳優さん達:吉田羊さん、高畑充希さん、秋山竜次さん

第一話で吉田羊さんの詮子さまの入内、いきなり見せつけられたというか美しさが衝撃レベルで忘れられない。うわああ美しいいいいいいって画面を観ながら叫んだし、それ以降入内のシーンは何度かあったけど毎回詮子さまの入内シーンが頭の片隅にあってそれと比べながら観ていた。
可憐なお姫様から絶大な権力を振るう女院まで、全てを演じ切っておられてかっこいいしゅてき…と恋に落ちそうだった。

また、今回の定子さまは教科書に載せたい程正統派な悲劇のヒロインで、切な美しさが堪らなかった。
しんどさの中で清少納言と交わされる穏やかなお喋りはより際立っていて、いやだ死なないでずっとその素敵な笑顔を見せてほしいよおってなった。

出演者の中で一番びっくりしたのは秋山竜次さんだった。
今まで俳優として何かに出演していた記憶もないし冷やかし役かと思っていたら、すこぶる真面目な役でしかも最初から最後まで結構な出演回数でいた。天皇を諫めるし陣定でもしっかりと意見を言うし日記書くし、こんなこともできるのか多彩だなとびっくりした。
それでもさすがのお笑い芸人というか、真面目が一番面白いといった感じで最高のスパイスだった。
最終回で日記を書きつつ涙を落とすシーンは今でも印象的。

枕草子がどうしてあんなにドヤり散らかしているのかが分かった!

中学生の時に初めて読んでから、何でこんな偉そうに上から威張り散らしてくるもんが教科書に載っててありがたいものかのように大切にされてるんだ?????と思っていた。
光る君へを観てその理由かなーと思われるもの、背景がやっと分かってめっちゃくちゃ納得した。

没落がほぼ確定的になった中関白家(って呼び方がそもそも失礼すぎて引いた)の定子さまを支えるため、定子さま存命の内に書き始めた説を取るならば清少納言は相当必死だったと思う。そのことが情感たっぷりに伝わってくる執筆期間の日々、定子さまが読んでいるところを遂に見つけて静かに涙する清少納言ファーストサマーウイカさんの演技が素敵だった。
普段涙なんか枯れ切ってるくまふくも泣いた。

また、ドラマでは描かれていないものの、自らが強く望みやっと手に入れた女房の地位なのに職場がどんどん荒れ果てていって、自分の人生や生活を守るためにも必死だったよな、とも思った。
過去私が勤めていた会社が吸収合併されたことがあり、それが発表される一年くらい前から状況が芳しくないと嗅ぎ取った優秀な人がどんどん辞めていくのを眺めながら、いまいち掴めずにこの会社どうなるんだろうって心がザワザワしていた日々と重なった。

定子さまの死後も、生き様を忘れられてしまわないように、帝や多くの人の胸に記憶を刻むべく書くならば、あの有り余るようなエネルギーは納得どころかめっちゃすごいな、と感動に変わった。
このことを学校でも教えてくれればもうちょっとはいい気分で取り組めたのになぁ。

最終回の印象的なシーン:いとの老後、双寿丸の鎧

いとが最後の登場シーンで惟規を探しているのが泣けた。
いとの人生のどれだけ多くを惟規が占めていて、遠く離れた地で死んでしまった惟規のことを思わない日は無かったであろうことがあのシーンだけでものすごい質量で伝わってくるのが本当にすごかった。これが俳優さんの力!と感動した。

また、双寿丸が着ていた鎧が、「鎌倉殿の13人」での武士の衣装に酷似?もはや一緒?に思えて時代の流れを感じた。嵐来てますね。
最後まひろがアップの静止画で終わったシーンでは、鎌倉殿の13人のテーマが脳内に流れてきた。時代は繋がっている。

着物や装飾、調度品に建造物などがとっても美しくて眼福な日々でした

やっぱり何といっても着物!調度品!!セット!!!もう本当にどこをとっても美しくうっとりしまくりだった。
俳優さん達の所作も美しくて眼福に次ぐ眼福だった。ストーリーについていけないシーンが多い回でも観られたのは兎にも角にも抜群な美しさのお陰だった。

考証の方々や美術スタッフさん達の技術などによって練り上げられ作り上げられたセットからはものすごい気合いが伝わってくるし、この部屋にこの小物が!とか、あの屏風やこの着物はドラマではこうなるのか!!!がとっても楽しかった。
個人的には喪にふくす期間で着用する鈍色の着物を実際に観ることができたのがとても嬉しかった。
女性は袴が朱色のような色で、現代には無いセンスというか機微があって新鮮だった。

ドラマ終わりに更新されるXもすごく真剣に読んだ。
1から作り上げることの困難さと楽しさと達成感が伝わってきて、尚のことそちらへ目が向いてどんどん楽しくなった。
かなり再現度の高いものになっていることも分かり、つまりこれが現代で分かる最大限に再現された平安貴族の世界なのか!、と心からうっとり拝見できたのもSNSを更新してもらえたからだった。

歴史を知る面白さとフィクションとしての楽しさ

大河ドラマはあくまでもドラマだから全てが史実通りではない、けれど史実に沿うべき事項を慎重に選出して忠実に従い、どういったフィクションを織り込んでいくかという醍醐味を味わうことができたドラマだったと思う。
そう考えるに至るまでうんうん考えることができる、とても興味深いドラマだった。

まひろが自立した女性として描かれるのは現代の感覚で好意的に描かれた主人公だし、でもそうあって欲しいと思う私もいて、だけど史実との親和性も高いって絶妙だなぁとしみじみ思った。

華やかさと考える楽しさを添えてもらって、いい2024年にしてもらいました。
くまふくでした🐻

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