2024/1/28まで上野の西洋国立美術館で開催されている、
「パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展 」に行ってきました!
専門的なことは専門的な方の色んな解説があるかと思いますので、あくまでも私の所感と感想になりますー!
あとネタバレしかないので、これからネタバレNGな方は観覧後にどうぞお願いいたします!!
チラシ・HPを見る
キュビスム展のHPはこちらになります。↓
https://cubisme.exhn.jp/
チラシはなんと見開きになっていて、気合いが込められているのが伝わってきます。
その中で気になるのはやっぱり、サブタイトルにある
「美の革命」「ピカソ、ブラックからドローネー、シャガールへ」ですよね!
個人的には、あれシャガールがここに並ぶの?というところでした。
もちろん浅学な私の疑問は、展示を見ることでガッツリ解決されるのです。
展示を見る
第一印象は「作品数と解説めっちゃ多い!」でした。
作品数は(当時がわかる資料含め)なんと141点!!所狭しと並んでいて壮観でした。
キュビスムの誕生から盛衰、キュビスム以後を順番に追っていく展示構成となっていて、
観覧者が置いてきぼりにならないよう丁寧な解説が随所にありホスピタリティがすごかったです。
キュビスムってなんか聞いたことあるなーみたいなノリで行っても全然大丈夫です、作品鑑賞を楽しみながら解説を読めばめっちゃ詳しくなって帰れますよ!って全力でお勧めしたくなるくらいでした。
展示を詳しく見る
私にとって特に印象的だった作品や感想を記していきます。
ほんっとに色んな要素てんこ盛りの超豪華展示でしたね!!
・ブラックの絵がキュビスムになるまで
キュビスムはピカソとブラックによって生み出されました。が、キュビスム誕生に大きな影響を与えたのがセザンヌでした。
セザンヌの絵すげえ!となったブラックがどんどんセザンヌに画風を寄せていった時の作品が4点展示されていましたが、やっぱり「レスタックの高架橋」はうわぁセザンヌになった!!という感動がありました。セザンヌの作品→ブラックの試みという展示の流れ、百聞は一見にしかずでした…!!
この作品は有名で歴史的にも重要なので知っている方も多いと思いますし、私も写真で見たことはあったのですが、ふーんくらいにしか思っていませんでした。ところが、セザンヌからの「レスタックの高架橋」の流れで見ていくことがいかに重要で感動を増幅させるか、実際に見て本当にびっくりして価値観がひっくり返りました。
・初めて知って好きになってきた画家:フェルナン・レジェ
「形態のコントラスト」という作品がすっごく好きになりました。
きっとレジェの伝えたいこと・試したかったことなどや専門家から見た知見などは何も分かってはいないと思うんですけど、色のチョイスとか膨らみとか、こちら側にむくむくと伸びてきそうな立体感が何だかとっても素敵でした。
今回の展示で初めて知った画家でしたが、円柱が多用されていることからチュービズムとも呼ばれていたり、また一味違った画風でたくさん時間をかけて見てきました!
・キュビスムは絵画だけじゃない
言われてみれば当たり前なんですけど、キュビスムと言われればやっぱりピカソとブラックが出てきてそれぞれの絵の作品が思い浮かんでしまう。
んな訳なかろうと言わんばかりに彫刻作品もたくさんあって見応え抜群でした。
ここで少し意外だと思ってしまったのが、モディリアーニの作品があったことでした。このお方もキュビスムを通ってきたのか!とびっくりしつつも、つくづく豪華な展示だなぁとむふむふしました。
・シャガールだってキュビスムを通ってきた
これも知らなかったことでした。チラシを見た時もはて、と思っていたのですが、キュビスムに取り組む芸術家たちと交流を持っていてそのエッセンスを取り入れたりしていたそうです。
「キュビスムの風景」という作品があり、こちらの作品がとても素敵だったのと、当時の空気感ってこんな感じだったのかなぁと想像を膨らませてくれました。
・キュビスムからアール・デコへ
キュビスムの大きな転換点は第一次世界大戦で、WW1後は平面的な作品が増えていきました(と説明パネルにあり、実際そのような作品が多数展示されていました)。
そこから現れたコルビュジエ。なるほど繋がりました!もはやアハ体験でした。
装飾芸術国際博覧会のレスプリ・ヌーヴォー館かっこよかったですね!!
展示を振り返る
ピカソが「女性の胸像」を完成させたのが1907年で、コルビュジエがキュビスムから飛び出して新しいスタイルの静物画を描きあげたのが1922年。
今回展示の作品で比較しているので正確な始まりと終わりではないはずですが、20年弱だったキュビスムの時代でこんなに多くの画家が関わり、そこからアール・デコや画家それぞれの画風に挑戦していったりしたんですね。
現代から近いため作品数や資料も多く、芸術にもムーブメントがあり、その変遷や画家たちがどう関わって消化して昇華していくかを実際に見て感じることができました。数の迫力は圧倒的でした。
写真撮影OKな作品も多かったので、ドローネーの「パリ市」が想像よりあまりにも大きくってワクワクして撮った写真を記念に載っけておきます。その奥に写っているレジェの「婚礼」も素敵でしたー!!
参考にした資料、予習になるし思い出しにも最高なもの
・キュビスム展作品リスト(展示の入り口でもらえます)
・山田五郎さんのYou tubeチャンネルより下記2本↓
https://m.youtube.com/watch?si=ZoQxHUnMetFUwdCu&v=NC34DrUmPrI&feature=youtu.be
https://youtu.be/Suc4nBnEkiE?si=iakpcDv1etkD9MaL
こちらの動画は著作権の都合で、今後は削除が予定されていると思います。
リンクが切れてしまっていたら削除されたと考えていただけると助かります(見つけ次第編集します)
現代アートに繋がる大きな動きのひとつであるキュビスムについて、こんなにじっくり作品を鑑賞しながら学ことができる展覧会は正直言って最高でした。
くまふくでした🐻
コメント